保育園入園前に確認したい食事調査票・離乳食・食物アレルギーの共有ポイント【管理栄養士・離乳食アドバイザーの視点から】

もうすぐ新年度。
入園を控えたこの時期、
少しずつ保育園の入園結果が届きはじめ、
「いよいよ新生活が始まるんだな」と実感する頃ではないでしょうか。
離乳食の食材チェックをしたり、
食物アレルギーがないか確認したり、
保育園へ提出する「食事調査票」を書いたり…。
お子さんのことを大切に思うからこそ、
「これで大丈夫かな?」
「書き方、合っているかな?」
と、不安になるママも多いはずです。
特に、0〜2歳のお子さんを育てながら働いているママにとって、
入園準備は
「決まってから一気にやることが増える」
時期でもあり、
時間も気持ちも余裕がなくなりがちです。
でも、ひとつ大切にしてほしいことがあります。
それは、子育てはママひとりで抱えなくていいということ。
食事の情報は、
ママだけでなく、
パパやおじいちゃん・おばあちゃん、
そして保育園の先生など、
お子さんに関わる周りの人と共有することで、
新生活の心強い支えになります。
今回は、
入園前に知っておきたい
「食事調査票」「離乳食の進み具合」「食物アレルギー」について、
管理栄養士・離乳食アドバイザーの視点からお伝えします。
なぜ入園前に「食事の情報共有」が大切なの?
入園すると、生活リズムは大きく変わります。
起床時間、食事の時間、食べる環境。
今までおうちでママと一緒に食べていた食事が、
集団生活の中での食事に変わります。
この変化は、大人が思っている以上に
子どもにとっては大きな出来事です。
- 食べムラが出る
- 食事量が減る
- 苦手な食材を嫌がる
- 食べるスピードが変わる
こうしたことは、決して珍しいことではありません。
だからこそ、
「今どんな食事状況なのか」
「どんなことが気になっているのか」
を、あらかじめ共有しておくことが大切です。
情報が共有されていることで、
園の先生もお子さんに合った関わり方ができますし、
ママ自身も「伝えてある」という安心感を持つことができます。
入園前に確認したい3つの食事ポイント

① 離乳食・幼児食の進み具合
まず確認しておきたいのが、
今のお子さんの食事の形状や内容です。
- ペースト状・刻み食・手づかみ食
- 食べられる食材、まだ試していない食材
- 食事量の目安
- 食べるスピードや集中力
ここで大切なのは、
「理想通りでなくていい」ということ。
離乳食や幼児食は、
月齢通りに進まないことも多く、
個人差がとても大きいものです。
「まだこれが食べられない」
「形状が少し遅れているかも」
と感じていても、
正直にそのまま伝えて大丈夫です。
② 食事調査票でよく聞かれる内容とは
保育園に提出する「食事調査票」には、
次のような項目が含まれていることが多いです。
- 食事の形状・量
- 好きなもの・苦手なもの
- 食べムラの有無
- 食物アレルギーの有無
- 食事中に気になること
ここで意識してほしいのは、
完璧に書こうとしなくていいということ。
食事調査票は、
評価されるものでも、
正解・不正解があるものでもありません。
「今の状況を知ってもらうためのツール」
だと考えてください。
分からないことや迷うことは、
備考欄に
「現在確認中です」
「自宅ではこのような様子です」
と書いてOKです。

③ 食物アレルギーの有無と確認ポイント
食物アレルギーについては、
特に慎重になるママが多い部分です。
ここで大切なのは、
医師の診断があるかどうかを基準に考えること。
- 医師から診断を受けている
- 除去が必要と言われている
この場合は、必ず正確に伝えましょう。
一方で、
「まだ食べたことがない」
「なんとなく心配」
という場合は、
食物アレルギーとは分けて考えることが大切です。
食事調査票を書くときのコツ(管理栄養士の視点)
正確さより「共有しやすさ」を意識
食事調査票を書くとき、
「正しく書かなきゃ」と力が入りがちですが、
一番大切なのは
園の先生が状況をイメージしやすいことです。
例えば、
- 食べムラあり →「日によって食べる量に差があります」
- 苦手な食材あり →「無理に食べさせていません」
このように、
家庭での関わり方も一緒に伝えると、
園との連携がスムーズになります。
家族間で情報を揃えておく
保育園だけでなく、
パパやおじいちゃん・おばあちゃんなど、
お子さんを預ける可能性のある方とも
食事の情報を共有しておくことはとても大切です。
特に、
- 食物アレルギーの有無
- 食べてはいけないもの
- 食事で気をつけていること
これらは、
「知っているつもり」ではなく、
同じ認識を持っているかがポイントです。
食物アレルギーについて知っておきたい基本知識
離乳食期・幼児期の食物アレルギーについては、
自己判断せず、
医師や専門家の指示をもとに進めることが大切です。
厚生労働省
「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定)」では、
食物アレルギーへの対応について、
医学的根拠に基づいた進め方が示されています。
参照:厚生労働省 「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定)」
「食べたことがない=危険」ではありませんが、
不安がある場合は、
医師に相談したうえで進めることが安心です。
新生活は「頼れる人」がいると、ぐっと楽になる

入園後は、
慣れない生活リズムの中で、
気持ちに余裕が持てない日も出てくるかもしれません。
そんな時に、
「食事のことは伝えてある」
「周りが分かってくれている」
と思えることは、
ママの心をふっと軽くしてくれます。
まとめ|子育てはひとりじゃない
食事調査票は、
管理されるためのものではなく、
大切なお子さんの情報を共有するためのもの。
ママひとりで抱え込まず、
周りの力を少しずつ借りながら、
新しい生活を迎えられますように。
子育ては、ひとりじゃない。
そう思えることが、
きっと新生活の心強い支えになります。ここから始まる毎日が、
親子にとって少しずつ心地よいものになりますように。

執筆:住澤陽子
管理栄養士/キッズ食育トレーナー/離乳食アドバイザー
地域に根差した食育活動への想いから、キャリアアップを目的にキッズ食育トレーナー資格を取得。双子育児の真っ最中に直面した、時間確保という大きな課題を克服し、自分のペースで学び続け、全国の仲間との出会いと、子どもたちや家族の笑顔との出会う。現在は子どもの食育に特化した活動を展開。管理栄養士としての専門知識と、食育スクールでの経験、子育ての実体験を活かした子育中のママに寄り添う視点が評価されている。