食育を仕事にしたい方へ、料理教室の先生への道「できない理由」より「届けたい想い」。

「子ども向けに、料理やおかしを教えられたらいいなあ。」
「食の大切さや楽しさを、子どもたちに伝えられたらいいなあ。」
食育を仕事にしてみたいと考えているお母さんから、こうした声を聞くことがあります。
その気持ちはよく分かります。子育ての中で食の大切さを感じてきたからこそ、「誰かの役に立てたら」と思うのは、とても自然なことです。
ただ、いざ始めようとすると、「できない理由」が次々と浮かんでくるものです。私は、料理教室の先生への道で大切なのは「できない理由」を消すことではなく、「届けたい想い」を大切にすることだと考えています。そして、想いを持つことと同じくらい、その想いをお客さまに「届ける」ことが大切です。この記事では、食育を仕事にしたいと考えている方に向けて、最初の一歩の考え方をお伝えします。
東京都大田区久が原で子どもの食育スクール「青空キッチン」を主宰している、食と学ぶと 代表・薬剤師の石井千賀子です。朝晩がすっかり涼しくなり、新しいことを考えたくなる季節になりましたね。あなたはどんな「新しいこと」考えていますか??
この記事のポイント
・食育を仕事にしようとすると、疑問がたくさん湧いて「やっぱり無理かも」と思いがちです。迷うのは、本気で考えている証拠です。
・想いを持つことは大事。でも、その想いをお客さまに「届ける」ことも、同じくらい大事です。
・最初の一歩は、最近自分が買ったサービスや商品の「見つけ方」と「決め手」を思い返すことから始められます。
食育を仕事にしたいのに、「できない理由」ばかり浮かぶのはなぜ?
それは、決めることが、一度にたくさん押し寄せてくるからです。
「想い」や「妄想」は、考えるほどふくらんでいきます。ワクワクしますよね^^
ところが同時に、こんな気持ちも顔を出します。
「○○ができないから、無理かも。」
「○○が分からないから、厳しいなあ。」
私自身もそうですが、何かをスタートしようとすると、目の前に壁が立ちはだかります。
そして気づくと、できない理由を探してしまうのです。
一般に、人は選択肢や決めることが多すぎると、選ぶこと自体が負担になり、行動が止まりやすくなると言われています。やる気がないからではありません。真剣に考えるほど、決めることが増えていくのです。
だから私は、「できない理由」が浮かぶ自分を責めなくていいと考えています。
頭が爆発しそうなほど疑問が湧くのは、本気で考えている証拠です
いざやろうと思うと、本当にたくさんの疑問が湧いてきます。たとえば、こんな具合です。
オンラインにする?
対面にする?
土日も働く?
子どもを家で出迎えたい?
自宅でやる?
マルシェに出展する?
子ども食堂のお手伝いに行く?
子ども食堂を立ち上げる?
単発イベントにする?
継続にする?
さらに、レシピはどうする?栄養計算はどうする?価格はどうやって決めるの?高いと来てくれない?相場ってあるの?お客さんにはどうやってお知らせするの?
考えれば考えるほど、頭が爆発しそうになって思考停止。そして、「やっぱり無理かも」となってしまう。そんな流れに、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
とこんなことを言っていますが、私自身、始めた当初はこんなことばかりでした。
でも、ここに並んだ疑問は、どれも「本気で始めたい」と思っているからこそ出てくるものです。理想とするものがあるからこそ、現実にするとしたら・・・と悩むのです。
働き方を考える。家族との時間を考える。場所を考える。続け方を考える。価格を考える。お知らせの方法を考える。一つひとつが、仕事として向き合おうとしている証拠です。
そんな時には、「迷ってばかりの私はダメだ」ではなく、「それだけ真剣に考えているんだ」と受け止めてみる。だから私は、迷う時間も、大切な準備の時間だと感じています。
「想いを持つ」と「想いを届ける」は、どう違うの?
想いを持つのは自分の中のこと、届けるのは相手に伝わるところまでを考えることです。
私が「個人事業主」として実際に始めてみて分かったのは、【想い】を持つことはもちろん大事だけれど、その想いをお客さまに【届ける】ことも、とても大事であり、難しいことだということでした。
想いを届けるとは、自分の想いに共感してくれる人に、その想いが伝わるように言葉や形にして差し出すことです。どんなに素敵な想いを持っていても、届かなければ、あなたの想いは相手に伝わりません。
料理教室や食育の仕事は、「来てくれる人」がいて初めて形になります。レシピを考える。試作する。伝え方を考える。準備をどれだけ丁寧にしても、存在を知ってもらえなければ、出会うことができません。
だから私は、想いを大切にするのと同じくらい、「どうやったら届くかな?」と考えることを大切にしています。
恋愛や夫婦関係と同じ。言葉にしないと、想いは伝わりません
「届ける」と聞くと、なんだか難しく感じますよね。でも、身近な場面に置きかえると、ぐっと分かりやすくなります。
恋愛だってそうですよね。ちゃんと相手に「好き」と伝えないと、気持ちは伝わりません。
夫婦関係も同じです。旦那さんにしてほしいこと、気をつけてほしいこと。言葉にしないと、なかなか伝わらないのではないでしょうか。
人は、相手の心の中までは見ることができません。言葉や行動として外に出て、初めて相手に受け取ってもらえます。仕事も同じで、「こんな想いで、こんなことをしています」と言葉にして初めて、相手はあなたを知り、共感してくれるのです。
せっかく素敵な想いを持っているのだから、胸の中にしまっておくのはもったいないことです。だから私は、想いは言葉にして届けるものだと考えています。
どうやったら想いを届けられる?まずは「自分が買ったとき」を思い出してみましょう
答えのヒントは、あなた自身の「買ったときの体験」の中にあります。
最近あなたが買った「サービス」や「商品」を、一つ思い返してみてください。
どんな風に見つけましたか?そして、購入の「決め手」は何でしたか?
自分がお客さんの立場だったときのことは、意外とよく覚えているものです。どこで知ったのか。何を見て安心したのか。どんな言葉に心が動いたのか。自分の体験をふり返ると、「相手にどう届けたらいいか」が具体的に見えてきます。
「届ける方法が分からない」ではなく、「自分はどうやって見つけてもらったかな」と考えてみる。それだけで、想いを届けるための道すじが、少しずつ見えてくると感じています。
あなたの想いを待っている人は、きっといます
「私の想いなんて、誰かに必要とされるのかな……。」そんなふうに不安になることもあるかもしれません。
でも、あなたの想いに共感してくれる方や、助けてほしいと思っている方は、きっといるはずです。子どもと料理を楽しみたい家庭。食の大切さを知りたいお母さん。子どもに新しい体験をさせたいと考えている方。届け先は、思っているより身近にあるのではないでしょうか。

だから私は、想いを持っている方にこそ、「どうやったら届かせられるかな?」と考えてみてほしいと思っています。
今日からできる、想いを届けるための5つの工夫
特別な準備はいりません。小さなことからで大丈夫です。
① 最近買ったものを一つ思い出してみる
サービスでも商品でも構いません。「どこで見つけたか」「決め手は何だったか」をメモしてみてください。
「あのとき、何を見て申し込もうと思ったんだっけ?」
② 浮かんだ疑問を、紙に書き出してみる
頭の中だけで考えると、疑問はどんどんふくらみます。書き出すだけで、気持ちが少し整理されます。
「オンライン?対面?まずは書いてみよう。」
③ 「誰に届けたいか」を一人思い浮かべてみる
年齢や家族の様子など、具体的な一人を思い浮かべると、伝えたい言葉が見つかりやすくなります。
「こんなお母さんに届いたらうれしいな。」
④ 自分の想いを、一文にしてみる
「なぜ食育を仕事にしたいのか」を、短い一文にしてみてください。上手な文章でなくても大丈夫です。
⑤ 身近な人に、想いを話してみる
家族や友人に話してみるだけでも、言葉にする練習になります。「無理かも」ではなく、「聞いてくれる?」から始めてみてくださいね。
全部でなくても、どれか一つだけでも大丈夫。それだけでも十分です。
おわりに
薬剤師として医療の現場を経験し、食育実践家として子どもたちや保護者の方と関わる中で、私が大切にしていることがあります。
想いを持つことは、とても大事です。けれども、想いはお客さまに届いて、初めて伝わります。
何かを始めようとすると、壁が立ちはだかるのは私も同じです。できない理由を探してしまう日もあります。だからこそ、「できない理由」より「届けたい想い」に目を向けて、「どうやったら届けられるかな?」と考えることを大切にしています。
あなたの想いに共感してくれる人は、きっといます。その方に想いが届くように、一緒に考えていけたらうれしいです。
まとめ
食育を仕事にしたいと思ったとき、たくさんの疑問が湧いて「やっぱり無理かも」と感じるのは、本気で考えている証拠です。大切なのは、想いを持つことと、その想いをお客さまに届けること。まずは、最近自分が買ったサービスや商品の「見つけ方」と「決め手」を思い返すことから始めてみてください。今は迷っていても大丈夫。焦らなくても大丈夫。青空キッチン大田区久が原校を主宰する私も、届けたい想いを大切に、一歩ずつ歩んでいます。
もしも、「子どもの食育を仕事にってどんな感じなんだろう」そう思ってくださったら、直接お話しできる機会があります。それが「キッズ食育体験講座」です。私も講師をしていますので、ぜひお話しましょう。不必要に申し込みを勧める時間ではありません。あなたの想いを具体化していくにはどんな方法がありそうか?それが「キッズ食育トレーナー」だと叶いそうか?イメージする時間です^^

よくある質問
Q. やりたいことの形が決められず、迷ってばかりです。
A. 迷っていても大丈夫です。オンラインか対面か、単発か継続かなど、始めようとすると疑問がたくさん湧くのは自然なことです。全部を一度に決めようとせず、まずは自分の想いを誰に届けたいかを考えるところから始めてみてください。
Q. 想いを届けるために、まず何から始めればいいですか?
A. 最近あなたが買った「サービス」や「商品」を思い返すことから始めてみてください。どんな風に見つけて、何が購入の決め手になったのかを考えると、自分の想いを届ける方法のヒントが見えてきます。
Q. 大田区でキッズ食育体験講座に参加できますか?
A. はい。キッズ食育トレーナー講座の一部を体験できる「キッズ食育体験講座」を開催しています。子どもの食育を家庭で活かしたい方、食育を仕事にしてみたい方におすすめです。オンラインでの受講もできます。
子育ての経験を「食育」の仕事に
あなたの「届けたい想い」を、食育の仕事という形にしてみませんか。キッズ食育トレーナー講座の一部を体験できる「キッズ食育体験講座」を開催しています。
企業・教育機関・行政の皆さまへ
食と学ぶとでは、延べ8,000名の子どもたちを指導してきた実績と薬剤師としての医療の視点をいかし、食育セミナー・親子イベントの企画運営、講演、コラムの執筆・監修を承っています。
この記事を書いた人

石井 千賀子(いしい ちかこ)
食と学ぶと 代表/子どもの食育スクール「青空キッチン」大田区久が原校 主宰(2019年〜)/薬剤師
病院薬剤師としての経験と子育ての経験から、「食」を通して子どもの考える力・生きる力を育む活動をしている。延べ8,000名の子どもたちを指導し、生徒120名のスクールに成長。協会大賞など4賞を受賞。キッズコーチングの手法を学び、子どもの気持ちに寄り添う声かけをレッスンに取り入れている。AERA Woman スペシャルサポーター(第2期)。AERA、AERA with Kids、InRedなどの雑誌やJ:COMでも活動が紹介されている。
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